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ASA磯子 所長ブログ6/16朝日新聞ASA磯子

category : 所長ブログ 2014.6.16

元バレーボールオリンピック代表(1984年ロサンゼルス)

三屋裕子さんの講演を聴きました。

彼女は小学校から背が高く、長身が理由で“いじめ”に遭っていました。

卑屈になり、少しでも低く見せようと背中を丸めて歩いていたそうです。

中学に進学したある日、担任の先生に、

「三屋、お前は一生自分の欠点を抱えながら過ごすのか!」

「嫌いな長身はお前のとって悪いことばかりかも知れない」

「くよくよ悩んでいては駄目だ。」

じゃーどうすれば?

「お前の長身を生かせばいい」

「だからバレーボールをやれ!」

たまたまバレーボール部の顧問をしていた先生に勧誘された。

この出会いが彼女の人生を大きく変える。

偶然の出会いだけれど時を経ると必然に変わると言う。

「人生ってそんなものでしょ」

欠点が生きて利点に変わる例は沢山ある。

小柄の女子体操選手の身長は150cm以下です。

それ以上になると段違い平行棒では足が地面に付いてしまう。

だから小さい人が有利です。

バレーボールの場合、仮に150cmの小柄で凄いジャンプ力が有っても、

180cmの人とは滞空時間が違う。

着地するまでの時間が長いと次の行動に移るタイムラグが多くなり

オリンピックでは通用しないそうだ。

一般にオリンピック選手は種目やスポーツ好きだから頑張っていると思われがちですが、

好き嫌いのスポーツは趣味の世界だそうです。

プロやオリッンピックを目標とするスポーツ選手は大きな目標のため、

人生の全てを掛けて死にものぐるいで取り組むので別物だそうです。

実際の現場は、しごきや殴る蹴るは当たり前、

くじけて練習を休むと他人にポジションは奪われてしまう。

だから、ライバルの失敗を願ったり喜んだりもしていたそうです。

一日14時間以上の練習がきつくて

「辞めたい」「辞めてしもう」は毎日の日課。

辛くて辛くて練習する体育館が火事になればいいと何時も思っていたそうです。

ロサンゼルス・オリンピックでは銅メダルに終わった彼女だが、

「こんな色の為に頑張ってきたわけではない」

と悔しくてたまらなくて、

その気持ちを許せるように成るのに10年くらい掛かったそうです。

彼女はバレー引退後に一般の仕事に就きました。

毎日辛い練習に耐えてきた彼女は、

仕事の困難や苦労にも絶えられる自分であることに気づきます。

どんなに大変でも、あの練習に比べれば大したことはないと思えたそうだ。

かつて、「もう嫌だ!」

何時辞めようかと思いながらも、負けずに続けた自分がいた。

その事に気がづいた。

そしてクーベルタン男爵の「オリンピックは参加することに意義がある」の言葉が

スーッと自分に入ってきたそうです。

参加した。だから今の自分がある。

辛いこと大変なことがあったとき、

自分に勝つか負けてしまうかで大きく人生が変わる。

自分に負けないだけでも価値があると言っている。

最後にお気に入りのゲーテの詩を読んで講演は終わりました。

   財を失うことは小さく失うことである。
  
   名誉を失うことは大きく失うことである。
  
   勇気を失うことはすべてを失うことである。